世界の旅ブログ

化粧品の開発に腐心

2011.04.21

私の父は国立大学の工学部の教授をしていました。医療機械の技術開発が専門で、自室で本の山に囲まれている姿を今でもよく覚えています。母は当時としては珍しい一人っ子で大事に育てられ、美容師免許を取得しながら日本舞踊の名取りになるような、いい意味で奔放な人でした。お饅頭が一個あると、祖母は「お兄ちゃんは男だから」と兄にお饅頭を渡しましたが、母は「平等に」と言って半分に分け、兄と私にくれる人でした。人間は平等という意識を強くもつようになったのは、もしかしたら母の影響かもしれません。兄とは二歳違いです。兄がいなかったら、今の私はいない。そう言ってもいいほど、困った場面で本当にたくさん助けてもらいました。それは現在も変わりません。私は祖母から「あなたは普通の子ではない。いつか何か大きなことをする」と言われ続けてきました。一方の兄は「あなたはサラリーマンに向いている」と言われ続けてきたようです。また「お兄ちゃんだから、妹の面倒は一生みなくてはいけない」とも言われていたらしく、フリーで働き出して仕事もあまりなく、お金を貸してもらいに行くたびに「仕事をしているのになんで金がないんだ。そんな仕事やめてしまえ!」と怒りながらも、きちんと用立ててくれました。祖母の言葉どおりサラリーマンとなり、現在は悠々自適の生活。今でもよく兄には叱られます。厳しいけれど優しい、大切な人です。ヘアメイク時代、お金が潤沢にあるわけでもないのに、たくさんの材料を買い込んであらゆる化粧品の開発に腐心する。仕事に関することに限らず、「なぜ」と思ったことについては、納得のいく結論が出るまでとことん追究してしまう。こうした性格はおそらく父の影響ではないかと思います。父も疑問に思ったことをどこまでも追究する人でした。その血を受け継ぎ、その姿を見て育ってきたことが、納得いくまで結果を求め続けるという自分の姿勢につながっていると感じます。父からは研究心と探究心を受け継ぎ、母には自由に考え生きることの大切さを教わり、兄はサポーターとして物心両面にわたって援助してくれました。